山本周五郎賞受賞全作品読破!
いや何作か読んで結構当たりだったのでやってみようかなーと思い、
あえて宿題っぽく宣言してみましたww
これから1ヶ月、どこまで読めるかなぁ。
リストはこちら。読み終わったら斜線で消して感想書けたらリンク張ります。
山本周五郎賞受賞作品
第01回 山田太一『異人たちとの夏』
第02回 吉本ばなな『TUGUMI つぐみ』
第03回 佐々木譲『エトロフ発緊急電』
第04回 稲見一良『ダック・コール』
第05回 船戸与一『砂のクロニクル』
第06回 宮部みゆき『火車』
第07回 久世光彦『一九三四年冬―乱歩』
第08回 帚木蓬生『閉鎖病棟』
第09回 天童荒太『家族狩り』
第10回 篠田節子『ゴサインタン―神の座―』
真保裕一『奪取』
第11回 梁石日『血と骨』
第12回 重松清『エイジ』
第13回 岩井志麻子『ぼっけえ、きょうてえ』
第14回 中山可穂『白い薔薇の淵まで』
乙川優三郎『五年の梅』
第15回 江國香織『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』
吉田修一『パレード』
第16回 京極夏彦『覘き小平次』
第17回 熊谷達也『邂逅の森』
第18回 垣根涼介『君たちに明日はない』
荻原浩『明日の記憶』
第19回 宇月原晴明『安徳天皇漂海記』
第20回 森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』
恩田陸『中庭の出来事』
第21回 伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』
今野敏『果断 隠蔽捜査2』
第22回 白石一文『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け』
ちなみにイタリックのは昔に読んだけど忘れてるやつ。優先度低めです。
今年はもう少しまともに稼動させたいのですがどうなることやら。
本は割に読んでるんですけどここさえも6月で止まっているからなぁ。
とりあえず昨年に引き続き帝国陸海軍上層部の動向観察をやっていくので面白い本があったら教えてください。
あとNewsの方をリニューアルして生まれ変わらせる予定。
やりたいことは相変わらずてんこもりです。
まずは2008年のベストBook&CD辺りから消化していきます。
今年もよろしくお願いします。
この『鳴海仙吉』というタイトルが前から気になっていた上、分厚くて読み応えがありそうだったため借りたのですが作者があの著名な評論家の伊藤整先生であることに気付いたのは読み始めてから。冒頭を読んでいたときは単なる私小説だと思っていたのに途中でいきなり主人公鳴海仙吉が雑誌に発表したという体裁の評論文が章ひとつ分丸々使って登場した上、仙吉自作の詩なんかも随時ぽんぽん出てきてしまうのだからアレと思うのも当然って言うか作者の名前くらい読め自分。教科書にも載るようなお堅い評論野郎のイメージがあった伊藤先生が小説を書いていたことは知っていましたが、こんな愛だの恋だのに迷ったり卑屈オーラ全開の鬱男の独白を延々続けたりする人間臭い小説を書くなんて意外だったなぁ。ただ単にワタシが無知なだけなんですが。でもホントあの肖像写真と『小説の方法』のイメージから「一緒に死んで呉れなかったの」なんてセンチメンタルなフレーズは出てこない。まぁアレは仙吉の作品で伊藤先生が書いた訳ではないといわれればそれまでですが、どうみても仙吉の描写(特に見た目)は伊藤先生そのものな気がしてならないのですよ。冒頭で「私小説ではなく鳴海仙吉はあなたです」という文言がなければ間違いなく自伝だと思ったに違いない。とブツブツ言ったところで小説として発表された以上、それが虚構であれ事実であれ読むワタシにとっては対岸の火事には変わりがないので嘘か誠かはどうでも良い。ただ今まで知っていた伊藤整のイメージとは随分違うところにあったかなぁ。評論ってあまり得意でないので伊藤先生は敬遠していたのですが、小説は割と好きなタイプかもしれない。常に思考の中心は自分で他者の自分に対する目、自分が他社に振舞う行動に対する他者の批評を気にする辺りは特に痛いところ突くなぁって感じ。基本的に文系の男子女子って自意識過剰だなぁと常日頃自覚しているそれを思いっきり引き摺り出されるような気持ちにさせられたのは勘弁だったけど、また1年後くらいに読んでみたい。
しかしこの「私小説+詩+評論」のチャンポン、正直こんなに自分のやりたいことを1冊に詰め込むなんて贅沢すぎやしないか。しかもオチは後味の悪い感じの戯曲で締めてるし。ワタシはユリ子に同情出来ないので仙吉を非難する気持ちにもなれないのですが、マリ子とユリ子のお互いに対する薄ぼんやりとした悪意が妙に怖かった。あと仙吉の奥さんが全く登場しないあたりに夏目先生の『こころ』のお嬢さんを思い出した。常に正当なポジションにいるものは外野に置かれるのが日本文学の伝統なのかしら。
◎疾走 / 重松清
疾走 上 (角川文庫) 重松 清 角川書店 2005-05-25 売り上げランキング : 38063 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
◎いつもの朝に / 今邑彩
いつもの朝に 今邑 彩 集英社 2006-03 売り上げランキング : 82197 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
◎シンセミア / 阿部和重
シンセミア〈1〉 (朝日文庫) 阿部 和重 朝日新聞社 2006-10 売り上げランキング : 153165 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
◎ラッシュライフ / 伊坂幸太郎
ラッシュライフ (新潮文庫) 伊坂 幸太郎 新潮社 2005-04 売り上げランキング : 720 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
◎高村薫 / 照柿
照柿(上) (講談社文庫) 高村 薫 講談社 2006-08-12 売り上げランキング : 117972 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
◎アグネス・グレイ / アン・ブロンテ
アグネス・グレイ (ブロンテ全集 8) アン ブロンテ Anne Bront¨e 鮎沢 乗光 みすず書房 1995-08 売り上げランキング : 542511 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
◎化物語 / 西尾維新
化物語(上) (講談社BOX) 西尾 維新 VOFAN 講談社 2006-11-01 売り上げランキング : 6056 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
◎まひるの月を追いかけて / 恩田陸
まひるの月を追いかけて (文春文庫 お 42-1) 恩田 陸 文藝春秋 2007-05 売り上げランキング : 148276 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
◎反逆 / 遠藤周作
反逆〈上〉 (講談社文庫) 遠藤 周作 講談社 1991-11 売り上げランキング : 97424 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
◎一八八八 切り裂きジャック / 服部まゆみ
一八八八切り裂きジャック (角川文庫) 服部 まゆみ 角川書店 2002-03 売り上げランキング : 187304 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
他にも色んな楽しい本との出会いがありましたがそれは追々書いていきます。ゆずさん紹介の本が多いので今年も紹介してもらおう。よろしくね。
今年は時代小説とあと日本の純文学、あとラノベを強化したい。余裕があったらいい加減プルーストにも手を出したいな。
面白い本あったらコメントやトラックバックで紹介していただけると嬉しいです。
着いたのは14時半過ぎで店内の一角にある半円型ステージのバックにあるスクリーンで『I still believe〜ため息〜』の販促映像が流れてました。いやーしずっこ可愛いなぁねこ可愛いなぁとか思っていたらあっという間に時間はすぎて15時ちょっと過ぎにスタート。全部で5曲の短いイベントでしたがなかなか良かったですよ。カバー曲の『Lovin' You』以外はカラオケのような適当サウンドでしたがしずっこの生唄があればバックなんて縦笛でも十分だ。まぁ今回はライブハウスではなくインストアだったせいか歌唱は控えめな気がしましたけどね。『I still believe〜ため息〜』はさすがに良かったけど、『花篝り』じゃ彼女の良さは発揮されないし全体的にもったいないなーと思いました。あと『Communication break out』はあんまりカラーに合わないなぁ。バックがちゃっちいから余計そう思ったのかもしれないけど。でも堪能出来たので満足。あ、あと滴草さん棒立ちじゃなくなってたよ!まだぎこちなさはあったけどちゃんとノってた。きゅんとした。ああしずっこ可愛いなー
ちなみに本日のしずっこの格好は『Shiz-tic Soul Blog』を見れば分かるんですが裾が広がった水色のワンピース。長い髪の毛で肩紐が隠れパッと見にはストラップレスに見えたせいか、南の島の娘のような佇まいに。コンセプトは漂流して辿り着いた島で出会った美少女という感じ、まぁ全てワタシの妄想ですけど。あぁしずっこは本当に可愛いなぁ。これで唄が上手いから最高だ。ラブ。
やったのは以下の曲。『時よ』はやるかと思ってたよ。
01 花篝り
02 Lovin' You
03 Don't you wanna see me
04 Communication break out
05 I still believe〜ため息〜
ところでこれ映画化されたみたいなんですけど、どんな展開になってるんでしょう。絶対無理じゃないかと思った。
ところでこの作品、純文学にカテゴライズされるだけあって多少表現がしつこい上に同じところを何周もする煩わしさはあったけどそれよりも気になったのは文章の書き方。阿部さんがこういう書き方をするのか、それともこの『アメリカの夜』の語り手である「私」がそういうもったいぶった語り口で語る男という設定なのかまだ1作しか読んでないワタシには判じかねますが、この文章がどうにもこうにもワタシの昔書いた読書感想文を思い出させてちょっとアンニュイになった。上手い下手ではなく(当たり前だ)主題の前に重ねて否定を置く方法は昔えらい叱られたんでトラウマスイッチなんですよ。他の作品もこれだったら読み続ける自信がない。