2007年06月03日

本/雑誌】 シャーロット・ブロンテ『ジェイン・エア』

ジェイン・エア(上)ジェイン・エア(上)
C・ブロンテ 小尾 芙佐

光文社 2006-11-09
売り上げランキング : 64434
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
久々に読み返し。何回読んでも面白いとは分かっているけど本当に面白い。初めて読んだときはロチェスター氏の妻が都合良く死んでしまったことにどうにも納得のいかないものを抱えていたけれど、今となってみればそうせざるを得なかったシャーロットの気持ちが分かり過ぎてむしろこれで良かったのだという気持ちにさせられた。それにたとえそういったロマンチシズムがラストで全開になろうとも全編を通して伝わるジェインの注意深さ、ある種臆病さは大変に可愛らしいものだし理解出来るので最後くらい華々しく浸らせてやれよーという気持ちが強くなったことも否定出来ない。ワタシも歳をとったものだ。

それにしても落ち込むジェインをロチェスター氏が慰める(?)くだり、「ひどいしょげようだ、すこし何か言うと涙ぐむほどーほら、もう、いっぱいたまって光ってますよ。まつ毛から一滴こぼれて、床に落ちたじゃないですか。」がもう堪らない。ロチェスター貴様ドSだなって罵ってやりたいくらいだ。でも涙ぐむジェインを見たらワタシもそんな気になるのかもしれない。『ジェイン・エア』にはこういった名場面が多過ぎてホント困る。今のところ唯一原書で読んだ本だけあるわ。

このエントリーのトラックバックURL
http://blueasy.s15.xrea.com/x/mt-tb.cgi/732

コメントを投稿