2006年09月29日

本/雑誌】 高村薫『マークスの山』

4062734915マークスの山(上) 講談社文庫
高村 薫
講談社 2003-01-25

by G-Tools
直木賞受賞作品。ワタシが女史の名前を知ることになった作品でもありますが、読んでみてこれほど予想と違う作品も珍しいと思った。まぁそれは彼女の作品に冠せられた『超硬派』というレッテルと適当なこと言うあらすじのせいだ。

とにかく終盤のマークスを追うシーンがとても良い。そこに至るまでの過程についてはやけに冗長で合田刑事の過去とかどうでも良いじゃねぇかとか思ったけど、ラストの盛り上がりは大層楽しめましたよ。あんな形で終わるとは思ってなかったけど、これ推理小説じゃないからそんなものか。ただ人物関係がちょっとばかり無駄に絡み合い過ぎてたのでその辺もうちょっとスッキリさせてマークスと合田刑事の輪郭を浮き立たせてくれたら最後の追跡劇がもっと格好良いものになったんじゃないのかなぁ。でも楽しく読めたので良いです。

このエントリーのトラックバックURL
http://blueasy.s15.xrea.com/x/mt-tb.cgi/716

コメントを投稿