アン・ブロンテ『ワイルドフェル・ホールの住人』
ワイルドフェル・ホールの住人 アン ブロンテ Anne Bront¨e 山口 弘恵 みすず書房 1996-02 売り上げランキング : 821033 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
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アグネス・グレイ アン ブロンテ Anne Bront¨e 鮎沢 乗光 みすず書房 1995-08 売り上げランキング : 599860 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ジェイン・エア(上) C・ブロンテ 小尾 芙佐 光文社 2006-11-09 売り上げランキング : 64434 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
それにしても落ち込むジェインをロチェスター氏が慰める(?)くだり、「ひどいしょげようだ、すこし何か言うと涙ぐむほどーほら、もう、いっぱいたまって光ってますよ。まつ毛から一滴こぼれて、床に落ちたじゃないですか。」がもう堪らない。ロチェスター貴様ドSだなって罵ってやりたいくらいだ。でも涙ぐむジェインを見たらワタシもそんな気になるのかもしれない。『ジェイン・エア』にはこういった名場面が多過ぎてホント困る。今のところ唯一原書で読んだ本だけあるわ。
ラッシュライフ 伊坂 幸太郎 新潮社 2005-04 売り上げランキング : 4552 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ドミノ 恩田 陸 角川書店 2004-01 売り上げランキング : 54885 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ゆずさんに「何か面白いの貸してー」と頼んだら出てきたのが『ラッシュライフ』、今日漸く読み終わって真っ先に浮かんだのが恩田陸先生の『ドミノ』でした。一見関わりなんて無さそうな暮らしをしているひとたちが実は何処かで繋がっていて直接的にも間接的にも影響を与え合っているその瞬間を神の視点で眺められるこういう語は大好き。映画でいえば『マグノリア』みたいなやつ。なので大変楽しく読ませて頂きました。しかし『ドミノ』がどちらかといえば非現実的な展開で蛙が降って来てもおかしくないのに対し、『ラッシュライフ』はひとりひとりの人生が重いですね。何て言うか、こう、世知辛い。ラストにちょっとした救いを示唆させるものはあったものの、『最後はみんな幸せになりました、めでたしめでたし』じゃないところがハッピーエンドを愛するワタシとしてはちょっと悲しくもありそれだけにズンとくるなぁという感じ。ま、京子さん辺りは自業自得の感もあるけど、こういう女の人って憎めないんだよねぇ。
伊坂幸太郎というひとの作品は初めて読んだのですが、割と読みやすくて良かったので他のにも手を出してみようかな。でもその前にもう1回『ドミノ』読もう。あのラストの爽快感は他の恩田作品には感じられないものでした。イヤ、恩田先生大好きだけど。
半落ち 横山 秀夫 講談社 2005-09 売り上げランキング : 14921 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
李歐 高村 薫 講談社 1999-02 by G-Tools |
マークスの山(上) 講談社文庫 高村 薫 講談社 2003-01-25 by G-Tools |
とにかく終盤のマークスを追うシーンがとても良い。そこに至るまでの過程についてはやけに冗長で合田刑事の過去とかどうでも良いじゃねぇかとか思ったけど、ラストの盛り上がりは大層楽しめましたよ。あんな形で終わるとは思ってなかったけど、これ推理小説じゃないからそんなものか。ただ人物関係がちょっとばかり無駄に絡み合い過ぎてたのでその辺もうちょっとスッキリさせてマークスと合田刑事の輪郭を浮き立たせてくれたら最後の追跡劇がもっと格好良いものになったんじゃないのかなぁ。でも楽しく読めたので良いです。
黄金を抱いて翔べ 高村 薫 新潮社 1994-01 by G-Tools |
気付いたら全然ストーリーについて触れていませんが面白かったですよ。登場人物の生き方が地べたを這うような生々しい感じで読んでて鬱になるくらいに、枝葉の部分が登場人物の姿を眼前に押し付けすぎて困るくらいに物語の世界に入り込めました。