2007年08月13日

本/雑誌】 服部まゆみ『シメール』

シメールシメール
服部 まゆみ

文藝春秋 2000-05
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おすすめ平均

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『切り裂きジャック〜』のイメージとはかなりかけ離れた本作、こっちが服部先生の本領発揮なんでしょうかね。じっくり読んで熟考すればきっと深層心理に訴えかけるような深いテーマが隠されているのかもしれませんが、ワタシのような浅学非才の徒には「美少年は素晴らしい」ということしか分かりませんでした。以前どこかで読んだものに「美少年が美少年足りうるのは崇拝者あってこそ」という言葉があって印象に残っていたのですが、『シメール』読むと本当その通りだなと思う。崇拝者が「美しい!ブラボー!!」と思えば実際が残念なお顔でも関係ないんだろうな。その辺りが美少年と美少女を分けるところかなぁ。美少女は崇拝者もさることながら少女自信が自分の美しさに自覚的であることが求められるような気がする。自分の美しさに無自覚な美少女ってそういう世界に存在しないか、存在している場合白痴扱いを受けて美少女でありながら普通の少女以下の存在に落ちてしまっている感じで。といっても全然この辺のジャンルには詳しくないので適当なイメージ。耽美は少しかじった辺りで限界です。稲垣足穂の破壊力に完敗。そして『シメール』の感想が全然書けていない。とにかく色々圧倒されました。