2007年05月29日

CD/DVD】 追悼 坂井泉水:1『Good-bye My Loneliness』

デビュー当時から愛してやまないZARDのボーカル坂井泉水嬢が亡くなりました。闘病生活を送っていたことにも驚きましたが何よりその死が痛い。まだ40歳という若さで事故死(色々取り沙汰されてますけど公式発表に従います)してしまった彼女の存在が残念でなりません。ワタシにとっては15年間憧れ続けたお方なので、せめてもの供養にZARDの楽曲レビューをマイペースでやっていこうと思います。レビューに名を借りた坂井泉水語りだと思って頂ければ幸い。

Good-bye My LonelinessGood-bye My Loneliness
ZARD

曲名リスト
1. Good-bye My Loneliness
2. 愛は暗闇の中で
3. 恋女の憂欝
4. Oh!Sugar Baby
5. 女でいたい
6. It's a Boy

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ZARDのデビュー作。どっちかって言うとこの頃はKIX-Sにも似た電子ロックサウンドにアップテンポの楽曲中心なので泉水ちゃんが苦しそうなのが何とも言えない。まだ歌うことに慣れていないというのもあるんでしょうがこの時点では『坂井泉水のZARD』ではなく『ZARDの坂井泉水』でしたね。個人的には川島だりあさん作詞『女でいたい』が気に入っております。泉水ちゃんの口から『アイツ』とか出てくるとドキドキする。

2007年05月27日

本/雑誌】 伊坂幸太郎『ラッシュライフ』/ 恩田陸『ドミノ』

ラッシュライフラッシュライフ
伊坂 幸太郎

新潮社 2005-04
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ドミノドミノ
恩田 陸

角川書店 2004-01
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ゆずさんに「何か面白いの貸してー」と頼んだら出てきたのが『ラッシュライフ』、今日漸く読み終わって真っ先に浮かんだのが恩田陸先生の『ドミノ』でした。一見関わりなんて無さそうな暮らしをしているひとたちが実は何処かで繋がっていて直接的にも間接的にも影響を与え合っているその瞬間を神の視点で眺められるこういう語は大好き。映画でいえば『マグノリア』みたいなやつ。なので大変楽しく読ませて頂きました。しかし『ドミノ』がどちらかといえば非現実的な展開で蛙が降って来てもおかしくないのに対し、『ラッシュライフ』はひとりひとりの人生が重いですね。何て言うか、こう、世知辛い。ラストにちょっとした救いを示唆させるものはあったものの、『最後はみんな幸せになりました、めでたしめでたし』じゃないところがハッピーエンドを愛するワタシとしてはちょっと悲しくもありそれだけにズンとくるなぁという感じ。ま、京子さん辺りは自業自得の感もあるけど、こういう女の人って憎めないんだよねぇ。

伊坂幸太郎というひとの作品は初めて読んだのですが、割と読みやすくて良かったので他のにも手を出してみようかな。でもその前にもう1回『ドミノ』読もう。あのラストの爽快感は他の恩田作品には感じられないものでした。イヤ、恩田先生大好きだけど。

2007年05月26日

本/雑誌】 横山秀夫『半落ち』

半落ち半落ち
横山 秀夫

講談社 2005-09
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映画にもなったベストセラー作品。家にあったので読んでみましたが期待したほど良い話ではなかったかな。映画の宣伝とかだと『アルツハイマーの妻を殺した刑事の自首までの2日間を追う』といった煽り方をされていたような気がしたのでてっきり刑事と妻の間に何がしかの秘密があってそれを誰かが探り出すのかと思ってました。ところが蓋を開けてみたら妻関係無いし。メチャクチャ自分のことばかりじゃないか!と軽く憤ってしまいましたよ。イヤそれ自体は別に腹が立たないと言うか、妻を殺して自分も死ぬ、的な自殺の理由に他人を利用する方が厭な感じなので構わないのですが、周りの人間の反応がね、解せないんですよ。まぁ秘密を隠し持っているから探ろうというところは良い。けどその後での皆が皆「アイツのことはそっとしておけ」っぽい空気になっているのがどうも何だかなーと。元々梶刑事というひとはとても良いひとで殺人も病気に苦しむ妻を楽にしてやるためだから臨んで殺した訳ではないというのは理解出来るけど、だからってあそこまでするかなー特に志木刑事。出てくるひとが皆善人過ぎるような気がしましたよ。 あと視点となる登場人物がころころ変わるのもちょっと物語に入り込めなくて困った。視点となっている間は梶刑事探る気満々なのに、他の人にバトンタッチした途端「そっとしておけ」はないだろう。視点間の繋ぎで同一性が薄いような気がしたのも登場人物に感情移入してのめりこむワタシには合わなかったのかも。もうちょっと梶刑事について丹念に書いてくれれば良かったのにと、そういう意味ではとても惜しい作品でした。他の作品はどうなんだろう、家にあったので今度読んでみます。