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2007年07月26日

ライブ】 滴草由実 インストアイベント@HMV池袋サンシャイン60通り

先週21日に池袋のHMVでしずっこの新曲『I still believe〜ため息〜』リリースイベントがあり、久々にしずっこ見たいなーと思い行って来ました。


着いたのは14時半過ぎで店内の一角にある半円型ステージのバックにあるスクリーンで『I still believe〜ため息〜』の販促映像が流れてました。いやーしずっこ可愛いなぁねこ可愛いなぁとか思っていたらあっという間に時間はすぎて15時ちょっと過ぎにスタート。全部で5曲の短いイベントでしたがなかなか良かったですよ。カバー曲の『Lovin' You』以外はカラオケのような適当サウンドでしたがしずっこの生唄があればバックなんて縦笛でも十分だ。まぁ今回はライブハウスではなくインストアだったせいか歌唱は控えめな気がしましたけどね。『I still believe〜ため息〜』はさすがに良かったけど、『花篝り』じゃ彼女の良さは発揮されないし全体的にもったいないなーと思いました。あと『Communication break out』はあんまりカラーに合わないなぁ。バックがちゃっちいから余計そう思ったのかもしれないけど。でも堪能出来たので満足。あ、あと滴草さん棒立ちじゃなくなってたよ!まだぎこちなさはあったけどちゃんとノってた。きゅんとした。ああしずっこ可愛いなー

ちなみに本日のしずっこの格好は『Shiz-tic Soul Blog』を見れば分かるんですが裾が広がった水色のワンピース。長い髪の毛で肩紐が隠れパッと見にはストラップレスに見えたせいか、南の島の娘のような佇まいに。コンセプトは漂流して辿り着いた島で出会った美少女という感じ、まぁ全てワタシの妄想ですけど。あぁしずっこは本当に可愛いなぁ。これで唄が上手いから最高だ。ラブ。


やったのは以下の曲。『時よ』はやるかと思ってたよ。
01 花篝り
02 Lovin' You
03 Don't you wanna see me tonight?
04 Communication break out
05 I still believe〜ため息〜

2007年07月25日

CD/DVD】 追悼 坂井泉水:8『止まっていた時計が今動き出した』

止まっていた時計が今動き出した止まっていた時計が今動き出した
ZARD 坂井泉水 小林哲

曲名リスト
1. 明日を夢見て
2. 時間の翼
3. もっと近くで君の横顔見ていたい
4. pray
5. 出逢いそして別れ
6. 止まっていた時計が今動き出した
7. 瞳閉じて
8. さわやかな君の気持ち (Album Ver.)
9. 愛であなたを救いましょう
10. 天使のような笑顔で
11. 悲しいほど 今日は雨でも

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アルバムタイトルのインパクトが大きかった10枚目。止まっていた時計が動き出したからと言って、音楽性ががらりと変わるとか歌に情感がこもるということが全く無い辺り最高に良いです。ただこのアルバムは作曲陣の大半がGIZAっ子で占められているため従来のZARDサウンドとは微妙に変わってきてます。キャッチーさが無いと言うか、世間と一歩ずれていると言うか、良くも悪くもGIZAっぽさがそこかしこに感じられる1枚です。個人的には従来のZARDらしさとGIZAアレンジが上手くはまった『天使のような笑顔で』とTUBE春畑さん作曲&アレンジの『出逢いそして別れ』が良かったです。『天使〜』は詞も可愛らしくて良いし、『出逢い〜』は泉水ちゃんの声が3割増色っぽく感じた。 そう言いながらいちばん好きなのは愛果先生のカオス炸裂な『もっと近くで君の横顔見ていたい』ですけどね。何だあの転調、普通はあんなイカれた曲をシングルに持ってくるなんて有り得ないだろう。愛果先生壊れちゃったのかと思いましたよ。多分泉水ちゃんも困った顔して歌ってたに違いないよ。それは可愛くて萌える。

2007年07月21日

本/雑誌】 伊坂幸太郎『アヒルと鴨のコインロッカー』

アヒルと鴨のコインロッカーアヒルと鴨のコインロッカー
伊坂 幸太郎

東京創元社 2006-12-21
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青春小説、と呼びたくなるような爽快感のある話だった。 とあるアパートの今と2年前の住人、1人ずつの視点で語られる同時進行型のストーリーは現在と過去が互いにリンクしながらも何故かしっくりこない。その違和感の謎が解けた瞬間の「あぁ!」って感じはたまらなかった。相変わらず登場人物ひとりひとりに味があって良いなぁ。 ただ伊坂先生なので「どうしようもないやるせなさ」はちゃんとあった。今回はそれが『動物虐待』だったのでちょっとここだけは本気で鬱になったのだけど、このやりきれないくらい気持ちは伊坂作品にはなくてはならないものなのかもしれない。平和でほのぼのしたまま終わらせない毒のようなもの、鬱になるけど無いと淋しい。


ところでこれ映画化されたみたいなんですけど、どんな展開になってるんでしょう。絶対無理じゃないかと思った。

2007年07月20日

本/雑誌】 阿部和重『ABC戦争―plus 2 stories』

ABC戦争―plus 2 storiesABC戦争―plus 2 stories
阿部 和重

新潮社 2002-05
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短編集。前作よりも読み易くてやや拍子抜けしたが内容はなかなか面白かった。表題作は山形の高校生の間で起こった抗争が巡り廻ってひとりのやくざの死に行き着くというその流れを当時部外者であった「私」が関係者の話を聞きながらまとめていくという展開なのだけど、この流れに「私」の推理と関係者の手記と証言が混ざり、更には「私」のリアルタイムな時間の流れも加わってとんでもない混沌が物語り全体を覆っている。読んでいる最中よりは読後に何度も反芻して楽しめる話ですね。 その他の短編『伯爵夫人の午後のパーティー』『ヴェロニカ・ハートの幻影』はややミステリー調、と言うか夢野久作を髣髴とさせて、夢野先生大好きと言うかもはや崇拝の域に達しているワタシには堪らなく美味しいご馳走小編でした。これは多分買ってしまう。

2007年07月16日

本/雑誌】 阿部和重『アメリカの夜』

アメリカの夜アメリカの夜
阿部 和重

講談社 2001-01
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久々に日本の純文学(?) 1ページ目からいきなり回りくどい言い方で話を進める男の独白に丸山健二を思い出した。あー、この一息で読み進められない感じ懐かしいなぁ。特に苦手意識を感じなかったためか最後まですんなり読み終えることが出来ました。うん、なかなか面白かったよ。肥大化した自意識に翻弄された結果秋分の日生まれの自分は春分の日的なものと闘う義務があると思い込んだ主人公の滑稽さが椎名林檎や戸川純に傾倒した文系女子の自意識過剰さと重なって何とも言えない気分にはなりましたけど。登場人物は皆サブカルの領域に属する人間なのにオタクに属するワタシが妙な同属嫌悪(ってほどでもないが)を感じるってことはやっぱりオタクとサブカルって似てるのかなー別にどうでも良いことなんですけど。作中で映画を撮っているからなのか、この作品自体が映画っぽい気がした。他の話もこんなんなんだろうか。


ところでこの作品、純文学にカテゴライズされるだけあって多少表現がしつこい上に同じところを何周もする煩わしさはあったけどそれよりも気になったのは文章の書き方。阿部さんがこういう書き方をするのか、それともこの『アメリカの夜』の語り手である「私」がそういうもったいぶった語り口で語る男という設定なのかまだ1作しか読んでないワタシには判じかねますが、この文章がどうにもこうにもワタシの昔書いた読書感想文を思い出させてちょっとアンニュイになった。上手い下手ではなく(当たり前だ)主題の前に重ねて否定を置く方法は昔えらい叱られたんでトラウマスイッチなんですよ。他の作品もこれだったら読み続ける自信がない。

2007年07月14日

本/雑誌】 伊坂幸太郎『陽気なギャングが地球を回す』『陽気なギャングの日常と襲撃』

陽気なギャングが地球を回す陽気なギャングが地球を回す
伊坂 幸太郎

祥伝社 2006-02
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少し前に映画化された作品。番宣でしか見たことなかったので読んでみて自分の思い描いていたイメージとの違いに驚かされた。揃いも揃って駄目駄目で銀行強盗に向かなさそうなひとたちかと思ったら誰も彼もスペシャリストだなんてちょっとときめくなぁ。まぁこれはワタシの単なる思い込みなんですけど。想像していたよりずっと面白く、登場人物それぞれの個性豊かな生き様も良かった。ちょっと映画も見てみたくなったよ。 そして相変わらず伊坂先生らしい話の流れの上手さにしてやられた。やっぱりこの人の書く話大好きだ。たとえ欝にさせられることが多くても読まずにいられない。今回はハッピーエンドで底抜けに明るい話だったのでもう上機嫌で読み終わったよ。4人のギャングにメロメロです。

陽気なギャングの日常と襲撃陽気なギャングの日常と襲撃
伊坂 幸太郎

祥伝社 2006-05
売り上げランキング : 1474
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2作目。相変わらずなギャングの皆さんが楽しかった。4人のうちで誰が最強かと言えば多分成瀬だと思うんだけど、成瀬が最強っていう状態でいられるのは響野や久遠、雪子さんあってなのかなーという気がした。この4人(プラス響野妻)ってなんか読んでて癒される。良いことしてる訳でもないのに不思議だなぁ。しかしバラバラの事件を繋ぎ合わせてまとめ上げる伊坂先生の上手さには脱帽。シリーズの次作品が今から楽しみ。あると良いな。

本/雑誌】 伊坂幸太郎『グラスホッパー』

グラスホッパーグラスホッパー
伊坂 幸太郎

角川書店 2004-07-31
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『終末のフール』ほどでは無いけれど結構な鬱度でした。伊坂先生の書く「どうしようもない無力感」に毎度毎度打ちのめされては読んでいるんですが、今回は初っ端からそんなんだったんで最後まで読めないんじゃないかと不安になりましたよ。とにかく鈴木の存在が欝だ。酷い過程で妻を亡くしてその復讐のために入った組織なのにあっさり看破されて殺されそうになって、ワタシならこの時点でもう3回くらい死んでる。そんな鈴木なのに他のメイン人物蝉や鯨を押し退けて最終的に生き残れたのは彼の運と、奥さんが見守っていてくれたんじゃないかなぁ。そう思いたい。最後だけ見ると良かったね鈴木、と言えなくもないんだが過程が重過ぎて、やっぱりワタシは欝になる。鯨がかなり好きだったんですけどね、絶対お近づきにはなりたくない。

2007年07月13日

本/雑誌】 伊坂幸太郎 『終末のフール』

終末のフール終末のフール
伊坂 幸太郎

集英社 2006-03
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読み終わった日の夜から翌日の昼過ぎまで軽く鬱になってました。何だこの鬱物語は。確かに収録されている小編ひとつひとつのトーンは暗いというよりもむしろ明るくて、中にはこの先に希望を持たせるような終わりのものもある。でもあと3年で世界が滅びるというほぼ確定の絶望感の中でこの明るさは逆に怖いよ。ワタシなんかはこんな状態になったら真っ先に誰かに殺されてそうな人間だけに、ここまで生き残った人間自体がある意味化け物っぽい。この作品世界に存在する前提さえなければ楽しく読めた話なんだろうけど、なんか言いようのない鬱々感にとらわれました。本自体は良かったんですけどねー

CD/DVD】 追悼 坂井泉水:7『時間の翼』

時間の翼時間の翼
ZARD 坂井泉水 葉山たけし

曲名リスト
1. Get U’re Dream
2. この涙 星になれ
3. promised you(with P-edition)
4. 痛いくらい君があふれているよ
5. 窓の外はモノクローム
6. お・も・ひ・で
7. 明日もし君が壊れても
8. 世界はきっと未来の中(another style 21)
9. hero
10. 揺れる思い(Gomi’s New York Remix)
11. 負けないで(Gomi’s 10th Anniversary Special Mix)
12. 時間(とき)の翼

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少々グダグダ感の漂う9枚目。12曲中3曲しかオリジナル曲がない上に、その内のタイトルトラックはサビのみの収録という冨樫並みのやっつけ感がたまりません。それが理由という訳ではないんですが、このアルバムは唯一リアルタイムで聴いてない1枚で今回改めて聴き直したら意外と良くて吃驚でした。特に2曲目の『この涙 星になれ』は歌い手が泉水ちゃんじゃなければ相当なロックナンバーになったのではと思わせる重さを感じて見直した。もちろん泉水ちゃんが歌っているから良いんですけど、あの全ての感情をフラットにしてしまう声は魔物だ。そういう意味ではWADNSに提供した『明日もし君が壊れても』も秀逸だった。弟曰く「誰この下手くそ」と罵られた曲ですが、それは上手い下手と言うより泉水ちゃんの透明過ぎる声に感情が篭っていないから下手に聞こえるのではないかと。確かにサビの終わり怪しかったけど全体通して音外してはいませんでしたよ。そんな感じで坂井泉水の持つフラットな歌唱が炸裂したこの2曲は最高。他はまぁいつも通りで。『hero』に癒された。あとリミックス長過ぎ。

2007年07月11日

本/雑誌】 服部まゆみ『時のアラベスク』

時のアラベスク時のアラベスク
服部 まゆみ

角川書店 1990-11
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今まで気付かなかったんですが、このひと中井英夫リスペクトだったんですね。むしろ『虚無への供物』と言った方が良いのか。虚無リスペクトと言えば竹本さんの『匣の中の失楽』が真っ先に浮かびますが、この『時のアラベスク』はもう役者と舞台を変えただけで全体の雰囲気はまんま虚無だったなぁ。のっぺりとしていてリアリティのない世界が逆に人物ひとりひとりを強烈に浮き上がらせるこの感じが懐かしい。 ただ作品に冠しては本家『虚無』には及ばなかったかな。『切り裂きジャック』でも思ったことですが、語り手の消極性が物語り自体にも悪い影響を与えているようで全体的に散漫な印象を受けてしまうんですよ。犯人が分かった、とか、謎が全て解けた、というときでさえ「ふーん」と軽く受け流して終わってしまう。多分物語から受けるテンションが一貫して低いんだ。素材も世界も良いのにもったいないなぁ。
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